AI議事録ツールのセキュリティ|情シスがいない会社の確認10項目と8ツール比較【漫画でわかる】

AI議事録ツールは、機能より先に「録音と文字起こしのデータがどう扱われるか」で選びます。順番は、①3つのタイプ(アプリ型・Web会議に付いている機能・レコーダー型)から自社に合うものを選ぶ → ②10の確認項目を各社の公式の説明で確かめる → ③録音の前に、参加者にひとこと伝える、です。

会議の録音には、参加者の声や名前、取引先の話、ときには金額や図面の話まで入ります。チャットに文章を貼るより、入る情報が多いと考えておくと判断を誤りにくくなります。もれる入口は、おもに「AIの学習に使われる」「共有リンクから社外に広がる」「退職した人のアカウントに残る」の3つです。この記事の10項目は、その入口をふさぐための確認です。

この記事で分かること

  1. AI議事録ツールの3つのタイプと、向いている会社
  2. 公式の説明で確かめる10項目(印刷して使えるチェック表つき)と、8つのツールで確かめた結果
  3. SSOがない小さな会社の最低限と、録音の前のひとことの例

『ミナト精密のAI係』「議事録、AIで?」

漫画『ミナト精密のAI係』「議事録、AIで?」
※この漫画はフィクションです。登場する人物・団体は架空のものです。
漫画の内容を文字で読む
  1. 1コマ目:会議室。ノートパソコンを開いた佐野くん「議事録、AIで自動で作れますよ」
  2. 2コマ目:身を乗り出す港社長「いいな!明日から会議は全部録ろう!」
  3. 3コマ目:考えこむかおり(心の声)「録音したデータって、どこに行くんだろう……」
  4. 4コマ目:窓辺のホウ先生「選ぶ前に、確かめることが10ある。それだけじゃよ」

結論:まず3つのタイプから選ぶ

結論:AI議事録ツールは、「アプリ型」「Web会議に付いている機能」「レコーダー型」の3つに分けて考えると選びやすくなります。どれを選んでも、確かめる10項目は同じです。

AI議事録ツールは3つのタイプから選ぶ。会議の多くがWeb会議なら、会社のWeb会議に文字起こし・要約の機能があるか:はい→Web会議に付いている機能、いいえ→アプリ型。対面(会議室・現場)なら、パソコンを開ける場面か:はい→アプリ型、いいえ→レコーダー型。Web会議に付いている機能は新しいツールを増やさずにすむが対面には使えない。アプリ型はWeb会議も対面もひとつで、会社のアカウントで管理する。レコーダー型はパソコンを開かない現場向けで、機器の紛失と送り先のクラウドに注意。どのタイプでも確かめる10項目は同じ
タイプどんなものか向いている場面気をつけたいこと
アプリ型パソコンやスマホのアプリ・Webサービスで録音し、文字起こしと要約をするWeb会議も対面の打合せも、ひとつのツールで記録したい個人で勝手に登録されやすい。会社のアカウントで管理する
Web会議に付いている機能会社で使っているWeb会議サービスの、文字起こし・要約の機能会議の多くがWeb会議で、すでに会社で契約している対面の会議には使えない。機能の設定が管理者の画面にあることが多い
レコーダー型録音用の小さな機器で録り、スマホのアプリやクラウドで文字起こしする工場や現場の対面の打合せ、朝礼など、パソコンを開かない場面機器の紛失。録ったデータがどのクラウドに送られるか

迷ったら、「会議の多くはWeb会議か、対面か」から決めます。Web会議が中心で、すでに会社で契約しているサービスに機能があるなら、まずそれを確かめるのが近道です。新しいツールを増やさずにすむからです。

公式の説明で確かめる10項目

結論:下の10項目を、各社のプライバシーポリシー・利用規約・ヘルプ・法人向けプランの説明で確かめます。確かめた日も一緒に書いておきます。

AI議事録ツールの確認10項目(印刷用チェック表。確認日・見た文書を書く欄つき)。データの扱い:1 学習への利用(学習に使われるか・止める設定・法人プランでの違い)、2 保存先と保存期間、3 削除(消したあと残る期間・解約したとき)、4 共有リンク(期限・パスワード・管理者が止められるか)。管理のしかた:5 管理者の機能、6 退職者の扱い、7 ログ。会社として見ておくこと:8 認証の公開(ISMS-ACの公開リストで確かめる)、9 録音の同意、10 規約の変更の知らせ方。見る文書はプライバシーポリシー・利用規約・ヘルプ・法人向けプランの説明。分からない項目は問い合わせて答えをメールで残す

チェック表として印刷・コピーして使えるように、10項目を下の箱にまとめました。

AI議事録ツールの確認10項目(ツール名:____ 確認日:____)

データの扱い(1〜4) 1. 学習への利用:録音や文字起こしが、AIの学習に使われるか。使われる場合、止める設定があるか。法人向けのプランで扱いが違うか 2. 保存先と保存期間:データがどの国・どの事業者のサーバーに、どのくらいの期間保存されるか 3. 削除:利用者が録音・文字起こし・要約を消せるか。消したあと、サービス側にいつまで残るか。解約したときはどうなるか 4. 共有リンク:議事録を共有するリンクに、期限やパスワードを付けられるか。「リンクを知っている人はだれでも見られる」設定を、管理者が止められるか 管理のしかた(5〜7) 5. 管理者の機能:会社として、使う人のアカウントをまとめて管理できるか(追加・停止・権限) 6. 退職者の扱い:退職した人のアカウントを止め、その人が録ったデータを会社に引き継げるか 7. ログ:だれが、いつ、どの議事録を見た・消したか、管理者があとから確かめられるか 会社として見ておくこと(8〜10) 8. 認証の公開:運営会社がISMSなどの認証を取っていると書いている場合、ISMS-AC(情報マネジメントシステム認定センター)の公開リストで確かめる(公開を希望しない組織はリストに出ないこともある) 9. 録音の同意:参加者に録音を知らせる機能や、録音中だと分かる表示があるか。なくても、運用で伝える 10. 規約の変更の知らせ方:利用規約やプライバシーポリシーが変わったとき、どう知らせると書いているか 見た文書:プライバシーポリシー/利用規約/ヘルプ/法人向けプランの説明

ISMSの考え方でいえば、これは外部のサービスを選ぶときの確認そのものです。記事①の「申請のときの確認4点」を、議事録ツール向けに細かくしたものと考えてください。

申請から承認までの流れと、確認4点は、生成AIの社内ルールはA4一枚でいいで説明しています。

8つのツールを10項目で確かめた結果(2026年10月11日時点)

結論:10項目を全部、公式の説明で埋められるツールはありませんでした。表の「記載なし」のマスが、契約の前に問い合わせで聞くところです。とくに差が大きいのは「学習への利用」「退職者の扱い」「SSO」の3つです。

  • 学習への利用:Nottaは、文字起こしのデータを学習に使うプランがあります(使わないのは「ビジネスPlus」「エンタープライズ」)。Plaudは既定では使わず(設定で協力を選んだときだけ)、Zoom・Microsoft・Googleは学習に使わない、と説明しています
  • 退職者の扱い:Nottaのビジネス以上は、メンバーを消すとデータがオーナーに移ります。Plaud Teamは、メンバーを消すとその人のデータもチームから消えます。正反対なので、退職の手順を決める前に確かめます
  • SSO:NottaはエンタープライズだけでSAML SSOに対応。Plaud TeamはGoogle・Appleのログインだけです

表の見方

  • 各社の公式サイト・ヘルプ・利用規約・プライバシーポリシーだけを、2026年10月11日に読んでまとめました。料金やプランは変わるので、申し込む前に公式で確かめてください
  • 「記載なし」は、公式の文書を読んでも説明が見つからなかった、という意味です。機能がないとは限りません
  • 順位や点数は付けていません。料金は確認日の通常価格で、税込み・税別を書き分けています

専用のツール(アプリ型・レコーダー型)

確認項目NottaNotta MemoZenchord 1PlaudWITH TEAM AI文字起こし
どんなものかアプリ・Webで録音、文字起こし、要約カード型の録音機。データはNottaのアプリで処理イヤホン型の録音機。データはNottaのアプリで処理録音機とアプリ。個人用とPlaud Team(会社用)音声ファイルを上げて文字起こしだけ(要約の機能の記載なし)
運営Notta株式会社Notta株式会社日本の販売元は株式会社Acalie。AIの処理はNottaPlaud Inc.(米国)。日本法人はPLAUD株式会社株式会社サクラボ(仙台市)
1 学習への利用文字起こしのデータは、国内の音声認識の協力会社がランダムに選んで学習に使う。使わないのは「ビジネスPlus」「エンタープライズ」。要約などのAIには、どのプランでも学習用に出さない販売ページは「明示的な許可なしにAIモデルの学習に使用されることはありません」。Nottaのヘルプとの関係は記載なし(注1)記載なし(処理はNotta)既定では学習に使わない。使うのは、設定で協力を選んだ範囲だけ「AIエンジン側で音声・動画が目的外に使われない」「AIサーバーにログを残さない」
2 保存先と保存期間東京のデータセンター(AWS)。期間の定めは記載なし(エンタープライズは自動削除を1〜365日で設定できる)Nottaと同じ。本体に最大30時間録音し、つなぐとアプリへ送る日本国内のサーバー。本体にメモリはない日本向けはAWS東京。要約などのAIは米国のモデルも使う(注2)。アカウントがある間は保持自社のサーバー。上げた日から1か月で自動削除。サーバーの国は記載なし
3 削除ゴミ箱へ移り、30日後に完全削除。すぐ消すこともできるNottaと同じNottaと同じアプリで削除(ゴミ箱からも消すと完全削除)。アカウントを消すと関連データも削除1か月で自動削除。すぐ消す方法は記載なし
4 共有リンク全プランで社外向けの共有リンク。期限とパスワードを付けられる。ログインなしで見られるNottaと同じNottaと同じPlaud Teamは、メンバーだけに閲覧専用で共有。社外の人は見られない。個人プランは記載なし記載なし
5 管理者の機能ビジネス以上:権限・セキュリティの管理、IP制限NottaのプランによるNottaのプランによるPlaud Team:招待・削除・権限の管理。管理者もメンバーの中身は見られない記載なし(個人で使うサービス)
6 退職者の扱いビジネス以上:メンバーを消すと、データはオーナーに移るNottaのプランによるNottaのプランによるPlaud Team:メンバーを消すと、その人の録音・ノートもチームから消える(共有済みのものを除く)記載なし
7 ログ操作ログはエンタープライズNottaのプランによるNottaのプランによる記載なし記載なし
8 認証(公式の記載)ISO/IEC 27001、SOC 2 Type2Nottaと同じ販売元は「国際的なセキュリティ認証も取得済み」(Nottaの認証)ISO 27001、ISO 27701、SOC 2 Type II などISO/IEC 27001:2022
9 録音の同意記載なし記載なし記載なし製品ページに「録音を始める前に、参加者に伝え、同意を得てください」記載なし
10 規約の変更の知らせ方利用規約は会社が適当と判断する方法で通知。プライバシーポリシーは通知かサイトへの掲示Nottaと同じNottaと同じ重大な変更は、ポップアップ・通知・メールなどで前もって知らせる確認できなかった(注3)
SSOSAML SSOはエンタープライズNottaのプランによるNottaのプランによる使えるのはGoogle・Appleでのログインだけ。SAMLなど会社向けのSSOは未対応記載なし(登録は名前とメールアドレス)
2段階認証記載なし(ヘルプに項目なし)Nottaと同じNottaと同じ記載なし記載なし
料金税込:無料0円/プレミアム 月1,185円(年払い14,220円)/ビジネス 月2,508円(年払い30,096円)。ビジネスPlus 年64,800円(税別)。エンタープライズは問い合わせ本体23,500円(税込)。Type-Cのケース付きは25,500円(税込)本体26,980円(税込)税込:本体27,500〜30,800円(機種による)。AIプラン Pro 年16,800円・Unlimited 年40,000円。Plaud Team 1人 月6,270円(月払い)・月4,216.67円(年払い)(Plaud Teamは税込・税別の表示なし。2026年11月30日までの申し込みには特典の価格がある)1分30円(税込33円)。最低66円(税込)。月額なし。カード払いだけ
無料の範囲無料プラン:月120分、1回3分まで。法人向けは7日間の無料トライアル購入特典で月600分購入者向けのプランで月300分無料プランで月300分(本体の購入者向け)。Plaud Teamの無料トライアルはなし音声の最初の部分を無料で文字起こし

Notta

どんなものか
アプリ・Webで録音、文字起こし、要約
運営
Notta株式会社
1 学習への利用
文字起こしのデータは、国内の音声認識の協力会社がランダムに選んで学習に使う。使わないのは「ビジネスPlus」「エンタープライズ」。要約などのAIには、どのプランでも学習用に出さない
2 保存先と保存期間
東京のデータセンター(AWS)。期間の定めは記載なし(エンタープライズは自動削除を1〜365日で設定できる)
3 削除
ゴミ箱へ移り、30日後に完全削除。すぐ消すこともできる
4 共有リンク
全プランで社外向けの共有リンク。期限とパスワードを付けられる。ログインなしで見られる
5 管理者の機能
ビジネス以上:権限・セキュリティの管理、IP制限
6 退職者の扱い
ビジネス以上:メンバーを消すと、データはオーナーに移る
7 ログ
操作ログはエンタープライズ
8 認証(公式の記載)
ISO/IEC 27001、SOC 2 Type2
9 録音の同意
記載なし
10 規約の変更の知らせ方
利用規約は会社が適当と判断する方法で通知。プライバシーポリシーは通知かサイトへの掲示
SSO
SAML SSOはエンタープライズ
2段階認証
記載なし(ヘルプに項目なし)
料金
税込:無料0円/プレミアム 月1,185円(年払い14,220円)/ビジネス 月2,508円(年払い30,096円)。ビジネスPlus 年64,800円(税別)。エンタープライズは問い合わせ
無料の範囲
無料プラン:月120分、1回3分まで。法人向けは7日間の無料トライアル

Notta Memo

どんなものか
カード型の録音機。データはNottaのアプリで処理
運営
Notta株式会社
1 学習への利用
販売ページは「明示的な許可なしにAIモデルの学習に使用されることはありません」。Nottaのヘルプとの関係は記載なし(注1)
2 保存先と保存期間
Nottaと同じ。本体に最大30時間録音し、つなぐとアプリへ送る
3 削除
Nottaと同じ
4 共有リンク
Nottaと同じ
5 管理者の機能
Nottaのプランによる
6 退職者の扱い
Nottaのプランによる
7 ログ
Nottaのプランによる
8 認証(公式の記載)
Nottaと同じ
9 録音の同意
記載なし
10 規約の変更の知らせ方
Nottaと同じ
SSO
Nottaのプランによる
2段階認証
Nottaと同じ
料金
本体23,500円(税込)。Type-Cのケース付きは25,500円(税込)
無料の範囲
購入特典で月600分

Zenchord 1

どんなものか
イヤホン型の録音機。データはNottaのアプリで処理
運営
日本の販売元は株式会社Acalie。AIの処理はNotta
1 学習への利用
記載なし(処理はNotta)
2 保存先と保存期間
日本国内のサーバー。本体にメモリはない
3 削除
Nottaと同じ
4 共有リンク
Nottaと同じ
5 管理者の機能
Nottaのプランによる
6 退職者の扱い
Nottaのプランによる
7 ログ
Nottaのプランによる
8 認証(公式の記載)
販売元は「国際的なセキュリティ認証も取得済み」(Nottaの認証)
9 録音の同意
記載なし
10 規約の変更の知らせ方
Nottaと同じ
SSO
Nottaのプランによる
2段階認証
Nottaと同じ
料金
本体26,980円(税込)
無料の範囲
購入者向けのプランで月300分

Plaud

どんなものか
録音機とアプリ。個人用とPlaud Team(会社用)
運営
Plaud Inc.(米国)。日本法人はPLAUD株式会社
1 学習への利用
既定では学習に使わない。使うのは、設定で協力を選んだ範囲だけ
2 保存先と保存期間
日本向けはAWS東京。要約などのAIは米国のモデルも使う(注2)。アカウントがある間は保持
3 削除
アプリで削除(ゴミ箱からも消すと完全削除)。アカウントを消すと関連データも削除
4 共有リンク
Plaud Teamは、メンバーだけに閲覧専用で共有。社外の人は見られない。個人プランは記載なし
5 管理者の機能
Plaud Team:招待・削除・権限の管理。管理者もメンバーの中身は見られない
6 退職者の扱い
Plaud Team:メンバーを消すと、その人の録音・ノートもチームから消える(共有済みのものを除く)
7 ログ
記載なし
8 認証(公式の記載)
ISO 27001、ISO 27701、SOC 2 Type II など
9 録音の同意
製品ページに「録音を始める前に、参加者に伝え、同意を得てください」
10 規約の変更の知らせ方
重大な変更は、ポップアップ・通知・メールなどで前もって知らせる
SSO
使えるのはGoogle・Appleでのログインだけ。SAMLなど会社向けのSSOは未対応
2段階認証
記載なし
料金
税込:本体27,500〜30,800円(機種による)。AIプラン Pro 年16,800円・Unlimited 年40,000円。Plaud Team 1人 月6,270円(月払い)・月4,216.67円(年払い)(Plaud Teamは税込・税別の表示なし。2026年11月30日までの申し込みには特典の価格がある)
無料の範囲
無料プランで月300分(本体の購入者向け)。Plaud Teamの無料トライアルはなし

WITH TEAM AI文字起こし

どんなものか
音声ファイルを上げて文字起こしだけ(要約の機能の記載なし)
運営
株式会社サクラボ(仙台市)
1 学習への利用
「AIエンジン側で音声・動画が目的外に使われない」「AIサーバーにログを残さない」
2 保存先と保存期間
自社のサーバー。上げた日から1か月で自動削除。サーバーの国は記載なし
3 削除
1か月で自動削除。すぐ消す方法は記載なし
4 共有リンク
記載なし
5 管理者の機能
記載なし(個人で使うサービス)
6 退職者の扱い
記載なし
7 ログ
記載なし
8 認証(公式の記載)
ISO/IEC 27001:2022
9 録音の同意
記載なし
10 規約の変更の知らせ方
確認できなかった(注3)
SSO
記載なし(登録は名前とメールアドレス)
2段階認証
記載なし
料金
1分30円(税込33円)。最低66円(税込)。月額なし。カード払いだけ
無料の範囲
音声の最初の部分を無料で文字起こし
  • 注1(Notta Memo):Nottaのヘルプは「文字起こしのデータは学習に使う(ビジネスPlus・エンタープライズを除く)」、Notta Memoの販売ページは「許可なしに学習に使わない」と書いていて、説明がそろっていません。Memoの録音もNottaのアカウントで処理されるので、この表ではヘルプの説明を基準にしました。契約の前に問い合わせて確かめてください
  • 注2(Plaud):保存先は日本(AWS東京)でも、要約などに使うAI(GPT・Claude・Gemini)は米国でホストされたものを使う、と説明しています。また、AIデータの説明のページは「既定では端末に保存し、クラウドへの同期は選んだ人だけ」、セキュリティのページは「Plaud Teamではクラウドへの同期は既定でオンで、変えられない」と書いています。使うプランでどちらになるかを確かめてください
  • 注3(WITH TEAM AI文字起こし):プライバシーポリシーのリンク先が、別のサービスの終了のお知らせ(人の手による文字起こしサービス。2026年9月30日終了)になっていました(2026年10月11日確認)。契約の前に問い合わせて確かめてください

Web会議に付いている機能

すでに会社で契約しているなら、新しいツールを増やす前に、今の契約でどこまで設定できるかを確かめます。上の専用のツールと「どちらが上か」は比べていません。

確認項目Zoom(AI Companion・録画の文字起こし)Microsoft Teams(文字起こし・要約)Google Meet(文字起こし・自動メモ)
1 学習への利用会議の音声・映像・チャットなどを、ZoomやほかのAIの学習に使わない。AI機能のオン・オフは管理者が決めるMicrosoft Copilot(旧 Microsoft 365 Copilot)の入力・応答・社内のデータ(Microsoft Graph 経由)を、基盤のAIの学習に使わない許可なく、会社の外で生成AIの学習に使わない。人によるレビューもしない
2 保存先と保存期間有料プランは、録画・文字起こしの保存先に日本を選べる(アカウント情報などは米国)。録画は日数を決めて自動削除できるOneDrive・SharePointに保存。新しいテナントは日本、以前からの日本のテナントはアジア太平洋。録画・文字起こしは既定で120日で期限切れ(日数は変えられる)主催者のGoogleドライブに保存。保存地域で選べるのは米国・EUで、日本は選べない(Business Standard以上)
3 削除ホストが削除できる。削除して30日はごみ箱から戻せる設定があるOneDrive・SharePointのファイルとして削除記載なし(ドライブのファイルとして扱う)
4 共有リンク共有の可否・パスコード・見る前の認証・ダウンロードの可否を管理者が決められるOneDrive・SharePointの共有設定に従う。ダウンロードを止める設定があるメモを参加者に自動で共有する設定と、組織の中だけに限る設定がある
5 管理者の機能ユーザー管理(プロ以上)、管理ポータル(ビジネス以上)管理センターの会議ポリシーで録画・文字起こしを決める管理コンソールで文字起こし・メモの機能を管理
6 退職者の扱い記載なし(今回読んだ範囲)OneDrive・SharePointの標準の手順に従う記載なし(今回読んだ範囲)
7 ログ管理者の操作ログ(プロ以上)Microsoft Purviewの監査(標準の保存は180日)ドライブ・Meetのログ(エディションで範囲が違う)
8 認証(公式の記載)ISO 27001ISO/IEC 27001Google Cloud・Google WorkspaceでISO/IEC 27001
9 録音の同意録画中は参加者に知らせる(止められない)管理者が、参加者の同意を必須にできる管理者が同意を求める設定ができる。自動メモの間は参加者に表示
SSOSAML SSOはビジネス以上Microsoft Entra ID(会社のアカウント)Google Workspaceの会社のアカウント
2段階認証プロ以上で、管理者が全員に必須にできるEntra IDの「セキュリティの既定値群」で、全員に多要素認証を求められる管理者が組織で2段階認証を必須にできる
料金プロ 月16.99ドル(月払い)・月14.16ドル(年払い)/ビジネス 月21.99ドル・月18.33ドル(注4)Microsoft 365 Business Basic(Teamsを含む)1人 月1,049円相当(年払い・税別)。要約を含むTeams Premiumは追加で1人 月1,499円相当(年払い・税別)Business Starter 1人 月800円/Business Standard 1人 月1,600円(年間プラン・税別。割引の期間を除く通常の価格)。文字起こしはBusiness Standard以上
無料の範囲無料プランは、会議が1回40分まで。会議の要約は月3回(主催する会議)までTeams Premiumは1か月の無料試用14日間の試用

Zoom(AI Companion・録画の文字起こし)

1 学習への利用
会議の音声・映像・チャットなどを、ZoomやほかのAIの学習に使わない。AI機能のオン・オフは管理者が決める
2 保存先と保存期間
有料プランは、録画・文字起こしの保存先に日本を選べる(アカウント情報などは米国)。録画は日数を決めて自動削除できる
3 削除
ホストが削除できる。削除して30日はごみ箱から戻せる設定がある
4 共有リンク
共有の可否・パスコード・見る前の認証・ダウンロードの可否を管理者が決められる
5 管理者の機能
ユーザー管理(プロ以上)、管理ポータル(ビジネス以上)
6 退職者の扱い
記載なし(今回読んだ範囲)
7 ログ
管理者の操作ログ(プロ以上)
8 認証(公式の記載)
ISO 27001
9 録音の同意
録画中は参加者に知らせる(止められない)
SSO
SAML SSOはビジネス以上
2段階認証
プロ以上で、管理者が全員に必須にできる
料金
プロ 月16.99ドル(月払い)・月14.16ドル(年払い)/ビジネス 月21.99ドル・月18.33ドル(注4)
無料の範囲
無料プランは、会議が1回40分まで。会議の要約は月3回(主催する会議)まで

Microsoft Teams(文字起こし・要約)

1 学習への利用
Microsoft Copilot(旧 Microsoft 365 Copilot)の入力・応答・社内のデータ(Microsoft Graph 経由)を、基盤のAIの学習に使わない
2 保存先と保存期間
OneDrive・SharePointに保存。新しいテナントは日本、以前からの日本のテナントはアジア太平洋。録画・文字起こしは既定で120日で期限切れ(日数は変えられる)
3 削除
OneDrive・SharePointのファイルとして削除
4 共有リンク
OneDrive・SharePointの共有設定に従う。ダウンロードを止める設定がある
5 管理者の機能
管理センターの会議ポリシーで録画・文字起こしを決める
6 退職者の扱い
OneDrive・SharePointの標準の手順に従う
7 ログ
Microsoft Purviewの監査(標準の保存は180日)
8 認証(公式の記載)
ISO/IEC 27001
9 録音の同意
管理者が、参加者の同意を必須にできる
SSO
Microsoft Entra ID(会社のアカウント)
2段階認証
Entra IDの「セキュリティの既定値群」で、全員に多要素認証を求められる
料金
Microsoft 365 Business Basic(Teamsを含む)1人 月1,049円相当(年払い・税別)。要約を含むTeams Premiumは追加で1人 月1,499円相当(年払い・税別)
無料の範囲
Teams Premiumは1か月の無料試用

Google Meet(文字起こし・自動メモ)

1 学習への利用
許可なく、会社の外で生成AIの学習に使わない。人によるレビューもしない
2 保存先と保存期間
主催者のGoogleドライブに保存。保存地域で選べるのは米国・EUで、日本は選べない(Business Standard以上)
3 削除
記載なし(ドライブのファイルとして扱う)
4 共有リンク
メモを参加者に自動で共有する設定と、組織の中だけに限る設定がある
5 管理者の機能
管理コンソールで文字起こし・メモの機能を管理
6 退職者の扱い
記載なし(今回読んだ範囲)
7 ログ
ドライブ・Meetのログ(エディションで範囲が違う)
8 認証(公式の記載)
Google Cloud・Google WorkspaceでISO/IEC 27001
9 録音の同意
管理者が同意を求める設定ができる。自動メモの間は参加者に表示
SSO
Google Workspaceの会社のアカウント
2段階認証
管理者が組織で2段階認証を必須にできる
料金
Business Starter 1人 月800円/Business Standard 1人 月1,600円(年間プラン・税別。割引の期間を除く通常の価格)。文字起こしはBusiness Standard以上
無料の範囲
14日間の試用
  • 項目10(規約の変更の知らせ方)は、この3つについては今回は確かめていません
  • 注4(Zoom):料金のページと製品のページで、表示の金額が違っていました(製品のページは「15.99ドル(月額請求)」)。日本円の金額と税は、申し込みの画面で確かめてください

認証は「公開の一覧」で確かめられないことがある

8つの運営会社(日本法人を含む)は、ISMS-ACの公開の一覧(ISMS認証取得組織検索)では確認できませんでした。ただし、ISMS-AC以外の認定機関(海外など)の認証や、公開を希望しない組織は、この一覧に出ません(ISMS-ACのよくある質問)。公式サイトに認証を書いているツールは、認証登録証の写しと、認証の範囲を見せてもらって確かめます。

出典:各社の公式サイト・ヘルプ・利用規約・プライバシーポリシー、ISMS-AC(すべて2026年10月11日確認)。一覧は記事の最後の「参考資料」にあります。

運営会社に聞くときの質問の例

結論:公式のページで分からない項目は、問い合わせで聞きます。答えはメールなど、あとで見返せる形でもらいましょう。

  • 「法人向けプランで、録音と文字起こしのデータはAIの学習に使われますか。使われない場合、そのことはどの文書に書かれていますか」
  • 「データはどの国のサーバーに保存されますか。保存期間と、削除したあとに残る期間を教えてください」
  • 「退職した社員のアカウントを止めたとき、その人の議事録を管理者が引き継げますか」
  • 「共有リンクを、社内の人だけ・期限つきにする設定はありますか。管理者が一括で止められますか」
  • 「だれが議事録を見たか・消したかの記録は、管理者が見られますか」
  • 「ISO/IEC 27001などの認証の、登録証の写しと認証の範囲を見せてもらえますか」

SSOがない小さな会社の最低限

結論:社員全員のログインをまとめる仕組み(SSO)がなくても、5つのことを決めておけば、大きな穴はふさげます。

SSOがない会社の最低限5つ。1 共有アカウントを使わない(1人1アカウント)、2 2段階の確認をオンに、3 退職のときに止める(退職の手続きの紙に1行足す)、4 共有リンクのルール(社外に送らない。送るなら期限つき)、5 保存期間を決めて消す(議事録ができたら録音を消す、など)。SSOがなくても、この5つで大きな穴はふさげる

大きな会社向けの記事では、SSO(ひとつのIDで複数のサービスにログインする仕組み)や、アカウントを自動で作る・消す仕組みが前提になっていることがあります。社員が数十人の会社では、そこまでなくても、次の5つで十分に始められます。

  1. 共有アカウントを使わない:1つのIDをみんなで使うと、だれが何をしたか分からず、退職した人も使えてしまいます。1人1アカウントにします
  2. ログインに2段階の確認を付ける:パスワードのほかに、スマホの確認コードなどを使う設定があれば、オンにします。ヘルプに説明が見当たらないツールもあります(上の比較表)。その場合は運営会社に聞き、なければパスワードを使い回さないことを徹底します
  3. 退職のときに止める手順を決める:退職の手続きの紙に「議事録ツールのアカウントを止める」を1行足します
  4. 共有リンクのルールを決める:社外に送らない。送るときは期限を付ける
  5. 保存期間を決めて消す:議事録ができたら録音を消す、など。残すほど、もれたときの影響が大きくなります

録音の前のひとこと

結論:録音を始める前に、「何のために録るか」と「録音をいつ消すか」をひとこと伝えます。社外の人がいる会議では、相手の会社のルールも確かめます。

『ミナト精密のAI係』「録りますね、のひとこと」

漫画『ミナト精密のAI係』「録りますね、のひとこと」
※この漫画はフィクションです。登場する人物・団体は架空のものです。
漫画の内容を文字で読む
  1. 1コマ目:会議室。かおり「今日の打合せ、議事録を作るために録音してもいいですか?」
  2. 2コマ目:腕を組む大石さん「……録ったのは、どうするんだ」
  3. 3コマ目:かおり「議事録ができたら、録音は消します」
  4. 4コマ目:窓辺のホウ先生「何に使うか、いつ消すか。それを言えば安心じゃ」

個人情報保護委員会のQ&Aでは、電話の通話を録音する場合について、通話の内容から特定の人が分かるなら個人情報に当たり、事業者には利用目的を知らせるか公表する義務がある一方で、録音していることを伝える義務まではない、と説明しています(Q1-10)。

それでも、社内の会議で黙って録ると、あとで分かったときに信頼を失います。法律で求められているかどうかとは別に、ひとこと伝えるのが、続けられる運用です。

録音の前のひとこと。伝えるのは何に使うか・いつ消すかの2つ。社内の会議:「議事録を作るために録音します。議事録ができたら、録音は消します」。社外の人がいる会議:「議事録のために録音してもよろしいでしょうか。御社で録音の決まりがあれば教えてください」。朝礼・現場の打合せ:「今日の連絡を記録するために録音します。終わったら止めます」。断られたら、録らずにメモを取る
  • 社内の会議:「議事録を作るために録音します。議事録ができたら、録音は消します」
  • 社外の人がいる会議:「議事録のために録音してもよろしいでしょうか。御社で録音の決まりがあれば教えてください」
  • 朝礼・現場の打合せ:「今日の連絡を記録するために録音します。終わったら止めます」

取引先との打合せでは、相手の会社が録音を断ることもあります。そのときは録らずに、手でメモを取ります。秘密を守る約束(秘密保持契約)がある取引先の話を、どのツールで扱ってよいかは、記事①のテンプレートの第3条(取引先との契約や指示を優先)で判断します。

無料で試すときに、分かること・分からないこと

結論:無料の期間で分かるのは「使い勝手」と「文字起こしの精度」です。「データが本当にどう扱われているか」は、試しても分かりません。そこは公式の文書で確かめます。

無料で試して分かること・分からないこと。分かること:文字起こしの精度(声の大きさ・話す速さ・方言・専門用語)、要約や決まったことの拾い方、管理者の画面の使いやすさ、共有リンクの設定の細かさ。試しても分からないこと(公式の文書で確かめる):学習に使われているかどうか、サーバーの場所と本当に消えたかどうか、事故が起きたときの対応、規約が変わったときの知らせ方。試すときは本物の会議を録らず、架空の台本を2〜3人で読み上げ、場所を変えて比べる
試して分かること試しても分からないこと
文字起こしの精度(声の大きさ、話す速さ、方言、専門用語)学習に使われているかどうか
要約や「決まったこと」の拾い方サーバーの場所と、本当に消えたかどうか
管理者の画面の使いやすさ事故が起きたときの対応
共有リンクの設定の細かさ規約が変わったときの知らせ方

試すときは、本物の会議を録らないようにします。架空の会社名・人名・数字で台本を作り、社員2〜3人で読み上げて録れば、精度は十分に確かめられます。台本に、自社でよく出る専門用語や部品の呼び方(架空の型番など)を入れておくと、現場で使えるかどうかが分かります。

『ミナト精密のAI係』「機械の音で無理だ」

漫画『ミナト精密のAI係』「機械の音で無理だ」
※この漫画はフィクションです。登場する人物・団体は架空のものです。
漫画の内容を文字で読む
  1. 1コマ目:工場の休憩スペース。大石さん「工場の音で、録音なんか無理だ」
  2. 2コマ目:かおり「じゃあ、架空の台本で試してみましょう」
  3. 3コマ目:佐野くん「本物の打合せは録らないで、ですね」
  4. 4コマ目:窓辺のホウ先生「品質改善と同じじゃ。小さく試すのじゃ」

工場の近くなど音の大きな場所では、静かな会議室より誤りが増えることが考えられます。会議室・休憩所・機械の近くのように場所を変えて、同じ台本で比べてみると、どこまで使えるかが見えてきます。

よくある質問

Q1. 個人の無料アカウントで、会議を録ってもいいですか?

業務の会議は、会社が認めたツールの会社のアカウントで録りましょう。個人のアカウントだと、退職したあともデータがその人の手元に残り、会社から消せません。

Q2. スマホの録音アプリで録って、あとでAIに文字起こしさせるのは?

録った音声をどのサービスに送るかで、確かめることは同じです。文字起こしに使うサービスについて、10項目を確かめてください。録音ファイルがスマホに残り続けないよう、消すタイミングも決めておきます。

Q3. AIの要約を、そのまま議事録として配ってもいいですか?

配る前に、人が確かめましょう。AIの要約は、決まったことや数字を取り違えることがあります。とくに金額・日付・担当者は、録音や手元のメモと照らし合わせます。

Q4. 社外の人がいる会議は、録らないほうがいいですか?

録るなら、先に相手に聞きます。相手の会社に録音の決まりがあることもあります。断られたら、録らずにメモを取ります。

Q5. 録音データは、いつ消せばいいですか?

決まった答えはありませんが、「議事録ができて、参加者が確認したら消す」と決めておくと、運用しやすくなります。残す必要がある会議(契約に関わる打合せなど)だけ、保存場所と期間を決めて残します。

チャットのAIに何を入れてよいかは、AIに入れていい情報・ダメな情報(早見表)で説明しています。

まとめ:機能より先に、データの扱い

  • まず3つのタイプ(アプリ型・Web会議に付いている機能・レコーダー型)から選ぶ
  • 10項目を公式の説明で確かめ、確認した日を書いておく
  • SSOがなくても、1人1アカウント・2段階の確認・退職のときに止める・共有リンクのルール・保存期間の5つで穴をふさぐ
  • 録音の前に、何に使うか・いつ消すかをひとこと伝える
  • 無料で試すときは、架空の台本で。データの扱いは試しても分からないので、公式の文書で確かめる

この記事を書いた人・運営者情報

  • 執筆:現場のAIノート編集部(IT業界で長く働き、ISMSの導入と運用を回してきたメンバーが書いています。仕事で知った会社や取引先の情報は書きません)
  • この記事でのAIの使い方:構成の下書きにAIを使い、個人情報保護委員会の資料・ISMS-ACの案内は、人が原文を読んで確かめています
  • 確認日:2026年10月11日

参考資料(2026年10月11日閲覧)

比較表の出典(各社の公式。すべて2026年10月11日確認)

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